2016年03月09日

著作者に利益が還元されない形のゲームカフェはこのままでいいのだろうか?

あまおち顔アイコン_小.jpg 最近アナログゲームカフェがオープンしまくっている。
 これまであったようなゲームを販売する店に付属するプレイスペースという形ではなく、メインがプレイスペースでゲームの販売はしていない、場所の時間貸しだけのゲームカフェが、ここ1、2年でぽこぽこオープンしている。
 オレも先日、池袋にあるオープンしたてのゲームカフェに行き、我々の新作のテストプレイを含めて、いくつかのゲームで楽しんだところだ。
 
 もちろんこれはアナログ業界にとっては喜ばしいことだ。
 既存プレイヤーにとっては場所の問題がかなり解決されるし、また気軽に入れる店があることで新規プレイヤーの獲得にも繋がる。
 さらに、自分が持っていないゲームをお店に置いてあるゲームをプレイすることによって、新たなゲームの魅力に気づけるキッカケにすることができる。
 ゲームカフェ万々歳である。
 
 しかしちょっと立ち止まって考えたとき、ひとつ、このままで大丈夫なのかなという危惧が生まれた。
 
 確かに今はいい。
 アナログゲームはまだまだ普及率が低すぎる黎明期とすら言える状態であり、今はどんな手段を使ってでも普及させることが大切な時期なので、今はこれでもいい。
 けど、もしこの先、アナログゲームが大普及して、ネットカフェ並みにゲームカフェが流行したら、アナログゲーム自体の商品価値を落とす結果に繋がってしまうのではないのだろうか、と。
 
 つまり、ゲームカフェはゲームを利益のために利用しているわけだが、そのゲームの著作者にはその利益が還元されない形となっている。
 確かにゲーム自体はゲームカフェが買っているからその部分だけは利益になるが、しかしゲームを買えばそれを自分の商売に自由に使って良いかどうかっていうのは別の問題だし、どちらにしても、新たに生まれた利益に対して著作者には全く還元されていない形なのが現状だ。
 例えば他のジャンルに目を向けてみると、今のところ漫画喫茶は漫画の著作者に利益が還元される形になっていないので、いまのゲームカフェと同じ構図のようだが、一方、音楽や映画はレンタルやカラオケなどで著作者に利益が還元される仕組みになっている。
 また同じゲーム業界とも言えるファミコンなどの任天堂は、この手の商売を認めていないようで、ファミコンがプレイ出来るカフェに対して法務部が勧告を行いゲーム機の撤去を行わせているところを、実際に耳にしたことがある。
 ジャンルによって対応はまちまち、これは法律もからんでくる話だと思うので、そこまで考えるとけっこう複雑だが、ここで一番言いたいのは、「買わなくてもゲームカフェに行けば色んなゲームがプレイ出来る」と思われてしまうと、いよいよゲームが売れなくなってしまうのではないかと、ここを一番心配するわけなのである。
 
 我々のような同人はともかく、それを生業としているプロに対しては、キチンと儲けが出るようなシステムを構築しなければならないはずだ
 むしろ、今アナログゲームを普及させようとしている意味を明確に言葉にするのであれば、それはもっと市場規模を大きくし、プロの人数も増え、またプロひとりあたりの利益が大きくなることによって、「夢のある業界」にすべきだ、というのが本来の目的なのである。
 決して、誰も儲からないけど知名度だけは高い、みたいな状態を望んでいるわけではないし、むしろそのような状態にしてはならない。
 利益が出るからそれを専業とするプロが生まれ、これによって良質なゲームが量産されるのであって、この部分の根底の利益がなければ、最終的には消費者の利益にもならないのだ。
 だから「利益の出る業界」を目指して考えなければならない。
 
 その場合、果たして現在のゲームカフェの状態っていうのは、業界全体の利益に繋がる形なのかどうかっていうのは、いまのうちに考えておかなければならない問題なのではないのだろうか。
 もちろん色々と考え議論した結果、ゲームカフェの存在はトータルでプラスになるって結論づけられるなら、それはそれで構わない。
 しかし一番まずいのは、昔からの慣例ということでシステムが根付いてしまって、それが不利益に繋がるのにもう変えようのないものに固まってしまうことだ。
 だからいまのうちにそれはキチンと考えておくべきなのではないのだろうかと、オレは思うわけなのである。
 
 ドイツなどのアナログゲーム先進国などの例も見つつ、いまアナログゲームブームのうちに、色々な意見を聞きたいところだ。
 ぜひこれを読んで頂いたアナタにも、意見を聞かせて頂きたいところである。
 
posted by AHC at 20:44| Comment(4) | TrackBack(0) | あまおち総統エッセイ