2016年02月15日

「ホラーシナリオの考え方」の話

おっさん顔アイコン_小.jpgまいど。正式名称「日陰堂てんちょ」の日陰です。
「てんちょ」の元ネタが分るのはオッサンです。(ここまで挨拶)

シナリオの考え方は人それぞれだと思います。
キッチリとフローチャートを作ったり、様々な状況に対応出来るように詳細なデータを作っておいたり。
NPCの性格も細かく設定し、怪物のデータも細かく決め、起承転結とスムーズに流れるような物語を作り上げようと。

まぁ大体、そんな上手く行くわきゃないので挫折する初心者GMさんが多いんですけどね(暴言)

作ったデータの大半は無駄になり、事細かく配置しておいたイベントは不発に終わり、裏設定まで決めていたNPCは話し掛けてももらえない。
最悪、存在すら知る事もなく闇の彼方に葬られる。

なので、私がGMをするときは、必要最低限しかデータは用意しません。

重要なポイント「どんな事件か」「何が原因か」「どうすれば解決するか」
ここだけ押さえて、適当にNPCを散らし、後はその場のアドリブで盛り上げるってのが私の基本的なマスタリングです。
なので、シナリオといってもレポート用紙1枚あるかどうか。
得にファンタジー系のシナリオで言えば、慣れ親しんだ旧ソードワールドならシナリオ作るのに30分もあれば一本作れます。
私が異常に早いわけじゃなく、結構昔からやってる人なら、この程度の事は出来ちゃうものです。
まぁこれにはチョットコツはあるんですが。

ファンタジー系のシナリオで肝になるのは「どうすれば解決するか」
と言うか、身も蓋もない事を言えば「何を倒せば解決するのか」です。
プレイヤーのレベルは分っているので、それに応じたバランスの敵を用意します。
その敵の力(特殊能力、地位、性質など)から、おいしく演出出来そうな「原因」を考えます。
その原因から起きそうな「事件」を考えます。
一丁上がり。
後はプレイヤー達の行動に合わせて、NPCやら町やら諸々は、その場ででっち上げます。
そんなんで大丈夫か?と心配する人もいるでしょう。

私はTRPGって、そもそもプレイヤーとGMで物語を作っていくゲームだと思っているので全然平気。
ある意味、いわゆる「吟遊詩人系GM」の真逆だからだと思います。

まぁ人それぞれやり方はあるし、「楽しくゲームをする事」が全てにおいて最優先する事だと思うので、自分に合った方法でシナリオを考えるのが一番いいですね。

で、問題の「ホラーシナリオの考え方」
恐らくですが私の場合、ホラーシナリオを考える時、人一倍時間を掛けて考えていると思います。
勿論、シナリオを考える上で重要なポイント「どんな事件か」「何が原因か」「どうすれば解決するか」がメインなんですが。

まず真っ先に考えるのは「どうなったら怖いか」

この掴みようのない漠然としたテーマを手探りで漁るような作業から入ります。

惨殺死体があれば怖いのか。
未知の怪物が出てくれば怖いのか。
そういう表面的な所ではなく、もっと怖い「何かの瞬間」
とにかく、自分の中で「これは怖い」と思えるようなワンカットを探します。
その「ワンカット」に迎えるように外堀を固めて行く。

話が抽象的ですみません(笑)

正直言えば、グールが出てきてSANチェックし、耐えたら戦って解決するようなシナリオなら、やっぱり30分もあれば一本作れるでしょう。
それは「怖い」ですか?
クトゥルフのSANチェックは、キャラクターの感じるであろう恐怖に追い込まれていく状況を表現した良いシステムですが、
それはプレイヤーに与える恐怖感とは全く別物です。

その「プレイヤーに怖いと思わせる瞬間」は考えて出来る物ではなく、自分の今まで体験してきた怖い映画、小説、漫画、ドラマ等、時には実体験から絞り出していきます。
こればかりは考えて出来る物じゃないかなと。
恐怖感ってのは理屈だけで作り上げられる物でもないと思うんで。
ちなみに、私の本棚やPCの中は、呪われるんじゃないかと思うくらい「資料」でヤバイ状態です。
細かい説明はしませんが。

捻り出した「怖い瞬間」にプレイヤー達を連れて行くために、残りのシナリオ製作「事件」「原因」「解決方法」を考えます。
ここは自分にあったシナリオの作り方で。
フローチャート全然OK。
重要なのは、キャラクターが怖いと思うのではなく、プレイヤーが怖いと思う瞬間であること。
極論を言えば、その恐怖体験さえプレイヤーに味わって貰えれば、事件が解決しなくてもいいんです。
勿論ゲームなので、プレイヤーには基本的に「事件の解決」を目指してもらうのですが。
それはあくまでプレイヤーの行動指針を決める為の物です。
TRPGを楽しむ上での大前提は「楽しく遊ぶ事」であり、「クトゥルフはホラー」を原則とする私にとって「楽しくホラーゲームを遊ぶ」というのは
「クトゥルフのギミックで遊ぶ事」ではなく「クトゥルフホラーで恐怖体験をしてもらう」と言うことです。
かなり難しい作業ですが。

人間では瞬殺されるような、もしくはいっそ殺してくれと叫びたくなるよう状況にする「魅力的な」怪物や神がルールブックには満載です。
彼らの与える「イメージ」を活かし、キャラクターを殺して恐怖感を与えるのではなく、キャラクターの体験する恐怖をプレイヤーに伝えるシナリオを考えましょう。

次回は「ホラーゲームの中でのプレイヤーのロール」で語ります。
さぁ「ロール」ですよ。
否定されようが馬場理論全開で行きます(笑)
posted by AHC at 23:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 日陰の世界