2016年02月29日

「ホラーゲームの中でのプレイヤーのロール」について話します。後編

おっさん顔アイコン_小.jpgまいど。最近マスクを被る機会が減った日陰です。
あれ、暑いんだもの。

さて、前回からの続き、「ホラーゲームの中でのプレイヤーのロール」について。

ロール(役割)とキャラクター(個性)は違うんだよという話を前回しました。
では、役割とはどんな物があるでしょう?

一つのキャラクターが受け持つ「役割」は、実は場面や状況にによって異なり、一つではありません。
例えば、戦闘時での「役割」は、前衛、後衛、回復役など。
情報収集時では、交渉、探索、調査など、その仕事や技能によって変わります。
この辺りは、大概のTRPGがシステム的にもそうなってるので分りやすいですね。

また、物語の中での役割として、ストーリーを牽引する「主人公的ポジション」や、知恵を貸し知的支援をする「アドバイザー」、とにかく戦闘力だけは飛び抜けている「護衛者」、周りを和ませる「マスコット(もしくは「うっかり八兵衛」)」など。
物語の中に登場する人物達は、けして万能ではなく、それぞれが欠けた部分を補いながら物語を紡ぎ上げていきます。

この辺りが個性(キャラクター)と混同しやすい所なのですが、状況によって異なる物の、その中ではある程度パターンが存在し、個性ほど多様性は求められていません。
物語を牽引する「主人公的ポジション」という役割の中で、キャラクターとしてネガティブだったり、ポジテブだったり、肉食系だったり草食系だったりという違いはあれど、その成すべき役割は同じです。

では、「ホラーの登場人物としての役割」は?

「恐怖に打ち勝ちながら、事件の真相を暴く事」

端的に言ってしまえば、これしかありません。

当たり前じゃんって声も聞こえてきそうですが、実際にやってみると、割と「ホラーである」という部分が意識から飛んで「ゲームクリア」の為に、攻略することを意識していたり、逆にゲームとして「真相を暴く事」を忘れ、怪現象を追い回しているだけになったりしてることが、多々あります。

分りやすく言えば、おなじみクトゥルフ神話TRPGの正気度チェック。通称SANチェック。
あれは、マインドアタックじゃありません。
あくまで恐怖を受け、その中で正気を保っていられるかのチェックです。
例えSANチェックに成功しても、怖い物は怖いのです。

「よーしSANチェックに耐えた!こちらからの反撃だ!」

まぁ、それでシステム的には正しいんですが。
おかしいですよね?
反撃するにしても、「恐怖に打ち勝ちながら」反撃しましょう。
それが「ホラーの登場人物の役割を演じること」だと思います。

さて。
「事件の真相を暴く事」と言いましたが。
何故「事件を解決すること」ではないのか。

これは、キーパーのシナリオの好みにもよるので、今までの話の中でも本当に「私の持論」でしかないんですが。

ホラーのシナリオって、全部解決するのは、略無理だと思います。
だって、テーマが「恐怖」ですから。
解決可能であれば、そこで「恐怖」は薄れてしまうと思います。
勿論、探索者達が今目の前にある怪異に対して、ある程度の解決は目指せると思います。
が、根本的には無理って場合が多いんじゃないですかね。
例え地下道に巣くうグール達を殲滅しても、グールという種を根絶させたわけではないので、いずれまた地下はおぞましいグールに占拠されてしまうかもしれないし、深き者どもを蹴散らしたところで、ルルイエに眠る御大が消えるわけではない。

大切なのは「知る事」
世界に何が起きているのか、目の前の怪異は何が原因なのか。
その人知を超える世界を垣間見て、人類では手出しの出来ない現実を知り、いずれやって来るかもしれない破滅の時を恐れ戦く。
それが「クトゥルフの世界」だと思います。

「ホラーゲームの中でのプレイヤーのロール」というのは、他のファンタジーやSFといったジャンルのロールとは、まず根底が違うと思います。
ホラーの物語の登場人物に「勝者」は存在しません。
その場を凌ぎ切れたとしても、破滅の時から完全に逃れる事は出来ないのです。
ホラー小説や怪奇物語の中の登場人物が、プレイヤーのキャラクターです。
どう立ち回り、どうロールプレイをすれば「ホラーの登場人物」として楽しめるのかは、多くのホラーの物語の中にヒントがあると思います。

次回は「クトゥルフっぽい物」をテーマに話したいと思います。
ルールブックの中だけが、クトゥルフの世界じゃありません。
posted by AHC at 23:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日陰の世界

2016年02月27日

第5回「きょうあくなまもの」by Studio GG

なおぶ顔アイコン_小.jpgこんにちわ。なおぶです。先週は、神戸ゲームマーケットでした!
試遊卓に遊びに来てくれた皆さま、購入頂いた皆さまありがとうございました。

昨年の大阪ゲームマーケットでも感じた事ですが、全国的にアナログゲームが隆盛になっていることを感じさせる盛況さでしたね。
アナログゲーマーの皆さんは、購入したゲームを色々と楽しまれている頃ではないでしょうか?

さて、第5回で紹介させて頂くゲームは、「きょうあくなまもの」(by Studio GG)です。

きょうあくなまもの.jpg

2人の魔法使い同士の戦いというTCGテースト対戦型のゲームなのですが、それぞれ違う効果のカードが16枚と非常に少ないのに関わらず、
絶妙なバランスで非常に深い読み合いと戦術を楽しめるゲームです。

残念ながら、私はアナログゲームは出戻りでして、大学生活のため実家の愛知から東京に上京後、しばらくヲタ文化からは離れてしまいました。
そのため、TRPG冬の時代を到来させた主な原因だと聞かされている「マジックザギャザリング(いわゆるギャザ)」にハマることが無かったので、TCGの深いところのゲーム性が残念ながら分かりません。
しかしながら、TCGにハマったことのあるプレイヤーは、この枚数で似たような駆け引きがちゃんと出来るゲームであることに感銘を受けていた様子でした。

わたしは、その点は分かりませんが、たった16枚のカードの組み合わせで挑戦できる作戦の幅にすごく痺れました!

どんな感じのゲームなのかは、ニコニコ動画でアイマスキャラを使ったプレイ動画がありまして、参考にしてもらえればいいかなと思います。
どんな事を考えてプレイするのか、心理描写もあり、非常に分かり易かったです。


例によって、プレイヤーとして面白いところをまとめます。

・手札によってどのように相手に勝つか、様々な戦術を構築出来るところ。
・相手のカード効果を無効にするカウンターの使い方の悩ましさ。勝利のための貴重なリソースなので、相手の思惑やコンボを推測して被害を考慮して適切に使うことが求められる。
・カウンターを無効にするカウンター返しの使用の悩ましさ。カウンターリソースを2使うので、その後、相手の反撃時に対抗出来ない可能性もある。
・捨札が利用出来るカードの存在で、相手に使用されたカードによって新しい作戦も立てられるため、作戦構築が悩ましい。
・勝つためにはカード枚数から相手の手札を推測して戦術を練る必要がある。相手に自分の作戦に対抗するカードが入っている場合、有効に機能しない作戦もあるため。悩ましい。
・ゲームを1発で終わらせるダメージを相手に与える「きょうあくなまもの」の存在が、逆転可能な余地を残しているため、最後まで諦めずに戦う事が出来るところ。
・終盤では、詰め将棋のような敵の対応を読んで勝利を掴みにいくので、確実な勝ち筋を掴んだ時にこみ上げる嬉しさとそれが、想定外の返され方をされた時の悔しさ。
・色々な作戦を考えられるので、色々と試したくなり、1度では無く何度も遊びたくなるところ。


最初のゲームは手探りで遊ぶことになりますが、熟練していくと運では無く、2手3手以上の先を読む思考力が問われてくるでしょう。

デザイナー視点で優れている所を挙げます。

・たった16枚のカードで、非常に複雑に組み合わさった戦術のゲームを実現している点。
・ルールやカードの効果もシンプルで分かり易い点。
・イラストも可愛くて優しく、老若男女遊びやすいテーストに仕上がっている点。


最初遊んだ時には、正直、完成度が高すぎて、悔しいと思うレベルを超えて、デザイナーの手腕に脱帽しました(笑)

16枚のカードでランダム性が少なく、2人でのゲームなので、恐らく遊び込めば遊び込む程、ロジックの詰め合いになり、定石が生まれて来るはずです。
なので、是非、プロ棋士の人同士で対局してもらいたいですね!
素人には何故負けが確定したのか分からない状況で「参りました」という投了が見られるかもしれません。

ちなみに負けると悔しいので、もう一回と言いたくなりますが、運の要素が少ないため2連続で負けると悔し過ぎてスネル可能性があるゲームです。負けず嫌いな人達の友情を壊す可能性があるので、その場合は、ほどほどに遊びましょう(笑)

2016年02月24日

アナログゲームはコミュニケーションゲーム

あまおち顔アイコン_小.jpg アナログゲームの本質というものを考えた時、それはコミュニケーションゲームだというところに行き着く。
 
 TRPGはもちろん、カードゲーム・ボードゲームのどんなゲームであったとしてもその楽しさというのは、他人という人間と共にゲームを共遊するところにあり、これこそがアナログゲームの最大の魅力だと言える。
 記録を狙ったり、相手にただ勝つことを目的とするスポーツや、プログラム通りにしか動かないテレビゲームなどとの最大の違いがここにある。
 まぁ一人カードゲームもあることはあるが、基本的には他人の共に悩んだり、化かし合ったり、笑い合ったりする、それこそがアナログゲームのアナログゲームたる所以であり、本質なのだ。
 
 先ほども言ったが、スポーツとはここが違う。
 もちろんスポーツでも相手に敬意を払うとか、試合外でも選手同士の交流とかはあるだろうが、しかし試合そのものは勝ち負けが主だ。
 ここは変えられない。
 むしろ「相手のためを思って負けよう」と思うことは、スポーツにとっては最大のタブーだと言える。
 
 しかしアナログゲームはちょっと違う。
 例えば対戦ゲームでいくら勝ちという結果を得たところで、他のプレイヤーが「つまらないプレイだった」と感じてしまえば、それはアナログゲームとしては「よくないプレイ回だった」と言えるのではないだろうか。
 この点、TRPGが分かりやすい。
 お姫様を助けるシナリオだった場合、ルール通りに進めてボスを倒してお姫様を助けたという結果が得られたとしても、全員がブスーッとした顔で最低限の宣言しか発言しないような、通夜か葬儀かのようなプレイだった場合、とてもじゃないがそれは「成功した卓」とは言えないだろう。
 ボードゲームだとしても、大抵は負けたプレイヤーも「いやー、あそこの判断がダメだったかぁ。いやー、なかなか考えさせられたなぁ。このゲーム面白いですねぇ。またやりましょう、次は負けませんよ」なんて盛り上がってこそのアナログゲームと言えるだろう。
 勝ち負けを超えた楽しさがそこにはあるのだ。
 
 もっと端的に言えば、「競技」ではないと言ったところか。
 よって、広い意味ではアナログゲームだが、囲碁将棋や、競技化してるマジック・ザ・ギャザリングとかは今回の話の範囲外となるが、まぁ我々が一般的に考えるゲーム会とか即売会とかは、そもそもこれらは入らないので、細かい話はよしとしよう。
 競技の場所もあるドミニオンも、競技としてプレイしている人は少数だろうし。
 
 この「アナログゲームの本質はコミュニケーションゲーム」という点、感覚ではなんとなく分かってはいるが、明確に意識している人はあまり多くない気がする。
 例えば、やはり中には勝ちだけに固執するあまりに不利になると目に見えて不機嫌になったり、協力ゲームだと他人のプレイに口を出しまくったりするプレイヤーが、残念ながらいる。
 TRPGでも、ルールのスキを付くためだけに何度もシナリオを止めてGMとルール論争を繰り返すばかりのプレイヤーや、とにかく自分が自分の中だけで定めた目的を達成するためだけしか行動せず、仲間やシナリオ自体を無視し始めて暴走するプレイヤーなど、案外結構いたりするものだ。
 オレも実際、とあるコンベンションでスキルの使い方(コンボを出させるために)を横から口を挟まれまくって指示されまくり、プレイそのものがイヤになった経験がある。
 
 これらのプレイヤーの共通する欠点というのは、「勝ち負けや目的以上に大切にすべきもの」が見えていないというところにある。
 つまりは、「勝ち負けや目的を超えたプレイヤー全員の満足感」であり、クサい言い方をすれば「全員の笑顔」だ。
 本来アナログゲームはこれがなければ成立しないのに、別の目的しか目に入らないプレイヤーが、どうしても一定数いたりするのだ。
 
 だからオレは、「アナログゲームはコミュニケーションゲーム」ということを言語化して明確化させたいと思ってる。
 TRPGにしてもカード・ボードゲームにしても、往々にしてプレイヤー間のトラブルというか、特にコンベンションなどの初対面同士のプレイの際のいやな出来事というのは、基本的には意識の齟齬・コミュニケーション不足から発生していると言えるだろう。
 そしてその場合、この「アナログゲームの本質」を明確な意味で意識していないから起こるものではないかと考えている。
 「ゲームだから勝てばいい」「自分の目的を達成すれば他人はどうでもいい」というような、コミュニケーションから遠ざかるプレイによって、このような問題は引き起こされるわけだ。
 だから明確に「アナログゲームはコミュニケーションゲーム」と言語化させることによって、他人の存在をハッキリと意識させ、本当の目的はコミュニケーションにあると意識させたいのである。
 こうすれば、けっこうな割合でアナログゲームに潜むトラブルを事前に解消させることができるのではないだろうかと考えている。
 
 もう一回クサく言えば、「みんなが笑顔になるようプレイしましょう」だ。
 ギップリャー。
 
posted by AHC at 18:42| Comment(0) | TrackBack(0) | あまおち総統エッセイ

2016年02月22日

「ホラーゲームの中でのプレイヤーのロール」について話します。前編

おっさん顔アイコン_小.jpgまいど。病み上がりの日陰です。
先週はインフルエンザで倒れてました。
一時は39.8度とか中々のハイスコアを叩き出して、やばいのなんの。

さて「ホラーゲームの中でのプレイヤーのロール」ですが。

そもそも「ロール」って何でしょ?

TRPG=テーブル・トーク・ロールプレイング・ゲーム。
卓上で会話をしながら役割を演じるゲーム。
この「役割を演じる」と言うこと。
多くの人は自分のキャラクターに成りきって演じて行く事だと思ってますし、それが大きく外しているというわけでもありません。
解釈の仕方は人それぞれあるでしょうし、はっきり言えば、たかが遊びです。
「こうやらなきゃ駄目なんだ」と主張する気もありません。
ようは楽しく遊べればいいわけですからね。
ただ、私の(ぴー)十年TRPGをやり、考えてきた「私の中での結論」(予防線多いですが、それだけ面倒な話なので)で言えば。

違います。
それ「ロールプレイ」じゃありません。
「キャラクタープレイ」です。

この話をすると「自分と違う考え方をする奴を認めない奴は駄目だ」と思いっきりブーメランな事を言い出す人が続出しますが、あくまで私の遊び方の結論なのでご了承下さい。

そもそも「ロール」と「キャラクター」の違いって何でしょう?
ロールとは「役割」で「キャラクター」は個性です。

例えば野球のバッター。
バッターの役割は「攻撃の手番でバットを振り、ピッチャーの投げた球を打つ事」です。
では、この「バッター」という役割に個性を与えてみます。
あるバッターは片足で立ち、あるバッターはバットを小刻みに揺らしタイミングを計る。
あるバッターは極端なダウンスィングで地面に球を叩き付けるような打ち方をする。
方法は様々で、それぞれのバッターが自分の役割を果たす為に都合の良い打ち方をする。
これが「個性」です。

もし個性を重んじる余り、役割を蔑ろにすると、どうなるでしょう?
ウケ狙いの一本足や、ただの物まねの振り子打法。
バッターとして成すべき「役割」を果たせません。
個性は、あくまで役割を果たす為の手法です。
役割を忘れて個性を出す事に終始していては、本末転倒だと思います。

TRPGと関係無い話に見えますが。
実のところ、大きく関係しています。

受け狙いの為にストーリーとは関係の無い行動を取りたがるプレイヤー。
キャラクターの個性を重視するあまり、GMの出している目的を無視するプレイヤー。
そして「SANチェックをしたいが為に、藪を突いて蛇を出す行為を好んで行うプレイヤー」

ホラーのゲームですから、ホラーシーンに遭遇したい気持ちは分ります。
ただ、キャラクターとしての役割は「ホラーの被害者」ではありません。
そういうのはNPCに任せて、自身は「事件を解決する役割」で有ることを忘れないように。
結果的に犠牲者に成ることはあっても。

次回も「ホラーゲームの中でのプレイヤーのロール」について、語ります。

まだ本調子でないので、長文は厳しい(苦笑)
posted by AHC at 21:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 日陰の世界

2016年02月20日

2月21日のゲームマーケット2016神戸

AHCは明日2月21日のゲームマーケット2016神戸に出展します。
 
TRPG系はE18「AHC」
カードゲーム系はG03で「居眠りの街/AHC

です。
お品書きはこちらになります。

web看板.jpg
クリックで大きな画像が出ます。
 
オリジナルTRPGルールブック「クトゥルフ神話との邂逅」はいよいよ第三版となり、これまで見つかったエラッタを全て修正したものとなっています。
 
また、カードゲーム「毒の王冠」は、おそらく即売会イベントでは最後の頒布となるかと思います。
どうぞこの機会にお求めください。

どのゲームもAHCの自信作です。
ぜひゲームマーケット2016神戸に参加される方は、上記ブースまでお立ち寄りください。
お持ちしております。
 
posted by AHC at 10:18| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント告知

2016年02月19日

第4回「毒の王冠」byAHC(日陰)

なおぶ顔アイコン_小.jpgどうも、なおぶ@AHCです。なんと今週も更新。いよいよ明後日は神戸ゲームマーケットです。
G03で出展しますので、いらっしゃる方は是非ともお立ち寄り下さいね!
販売物の取り置きもしておりますので、一度ゲムマ内のブログも見てくださいね。



さて、今回は自サークル作品を紹介する番なので「毒の王冠」のレビューをします。
デザイナーは、AHCの悪いおっさんこと、ショゴスおじさんこと日陰さん。

クトゥルフのビジュアルノベル風リプレイとかシナリオとかも出しているので、興味がある人は視聴してあげて下さい。

さて、まずは本ゲームの世界観ですが、あまおち総統力作のPVがありますので、参考にしてもらえると雰囲気掴めます。



どうです?おどろおどろしい世界観でしょう?

簡単に言うと王様が死にそうになったので、継承者候補達がお互いに毒を盛って殺し合い、新しい王様を目指すゲームです。
と、AHCの悪いおっさんの嫌らしい人格が発露した嫌らしい設定ですねー(笑)

王様はライフが6あり、候補者のライフが5なので、死にそうだという王様が実は一番元気な所から始まるのですが、そこは突っ込んではいけません(笑)
どうしても気になる方は、それまでエクスカリバーの鞘を持っていて不死身だった英雄の王様が、鞘が盗まれて殺せるようになったので壮絶な跡目争いが始まったとでも解釈して下さい。
その鞘を盗んだ犯人は「不死者」でしょうね、きっと。おぉ、ゲーム背景に新解釈が生まれましたが、おっさんどうですか?


まぁそれはさておき、毒の王冠をプレイして味わえる面白いところを語りましょうか。

・「毒を誰に盛るのか選ぶ」という単純な行為だが悩ましい。単純に一番殺したい者を選ぶと報復が怖いし、継承権関係なく勝てる王子だと早く王様に毒を盛りたいが、バレそうなので控え目にするかどうかを考えたり、色々と悩みます。
・ライフを減らしたいプレイヤーに票が集まるムードを、会話を通じてつくっていくというコミュニケーション要素も楽しめる。
・直接毒を盛ったり、誘導で思惑通りに他プレイヤーのライフが減ると、暗い欲望が満たされる。
・報復も投票していない時にブラフをかまして誘ったりが楽しい。
・自分に毒が盛られた時の報復するかどうか?誰に報復するか決定するのも悩ましい。リスクは犯したくないが、犯さないと勝利が掴みにくい。
・報復成功時に、ライフを減らすか継承権を奪うかも悩ましい。継承権が上がると毒を盛られやすくなる。
・能力に応じていつ自分の正体を公開すべきなのか?が悩ましい。
・勝利条件の異なるキャラクターがいるため、単純な思考プロセスでは最適解が出ないので、その推理と判断が楽しい。

と、<誰に毒を盛るか?><毒を盛られた場合に報復をするか?><する場合は誰に報復するか?><自分の正体をいつのタイミングで明かすか?>4つしかプレイヤーの行動選択がないにも関わらず、
ゲームの楽しさの基本要素である選択の悩ましさとフラストレーションとカタルシスを存分に得られるばかりか、ブラフや思考誘導の出来るコミュニケーションゲームとしても楽しめます。


デザイナー視点で優れているところを挙げます。、
・シンプルなゲーム性の中に状況に応じた葛藤が盛り込まれている。
・異なる勝利条件のキャラクターが混じるために、同じ戦術では勝てず、状況に応じた戦術をとる必要があり、ゲーム性の幅を広げている。
・使わないキャラクターカードをイベントカードに使用することにより、無駄のないカードの使い方となっている。
・加えて使用されていないカードの情報が公開されるため、他プレイヤーの持つカードを推測し、自らの勝利に向けて戦術を練り直すといった遊びの幅が広がっている。
・使用されるキャラクターカードの変化や配布するキャラクターカードによって考える要素が変わるため、飽きずに何度も遊びたくなる。

AHCのデザイナーとしては正直悔しくもあるのですが、とても素晴らしいゲームに仕上がっています。

とはいえ、実は「毒の王冠」は、私も原型を試遊するところから関わっており、私の意見やアイディアも盛り込まれていますので、若干手前味噌な所もあります(笑)

そこでAHCの宣伝になっちゃいますが、荒削りのゲームを試遊して、あーでもない、こーでもないといったプレイヤーとしての意見や解決のための新しいアイディアを出し合ったり出来るのは、インディーズゲームデザイナーにとってとても価値がありますね。
私のデザインした「犯人はこの中にいる!」も、その過程でギミックやルールを加えたり、バランスを整えたりしています。
もちろん、最後はデザイナーのバランスやアイディアに一任となるので、「毒の王冠」が面白いゲームに仕上がったのは、間違いなくデザイナーの日陰さんの手腕です。

何か面白そうなゲームを思いついたので、形にしたいという未来のゲームデザイナーや、このゲーム創ってみたけど微妙なので、もう一段面白くしたいので一緒に考えて欲しいといったニーズのある方は、気軽にAHCにお問い合わせ下さい。

おっと、サークルの宣伝をしすぎました。

とにかく「毒の王冠」自信をもって面白いと言えるゲームです。「お前、俺にばっかり毒を盛りやがって!」と友人関係を壊さない程度に、是非楽しんでください(笑)
 

2016年02月17日

未だAHCは試行錯誤

あまおち顔アイコン_小.jpg つい先日、オンラインサークルであるところのAHCは、その本部を引っ越した。
 これまでは独自SNSを使っていたのだが、どうもこれが使い勝手が悪く、正直アクセス率が悪かったと言わざるを得ない状況にあった。
 というか、代表であるところのオレ自身がアクセス率が悪かったと白状せざるを得ない懺悔である。
 正直スマンカッタ。
 
 これはなぜかと言うと、たぶん一番の原因は、スマホとタブレットの普及である。
 昔に比べたら、帰宅後のパソコンの前に座る時間がものすごく少なくなってしまった。
 昔は、朝起きたらパソコンの前に座り、家に帰ればパソコンの前に座って、時にパソコンの前でメシを食って、寝る直前までパソコンの前に座っていたもんだが、最近はと言えば、朝起きたらタブレットでニュースチェックして、移動中にスマホをいじり、家に帰ったら寝っ転がってタブレットをいじり、そのまま寝落ちるという、なんとも自堕落な生活になってしまっている。
 いやどっちが自堕落かと言われると困るが、おそらくどっちもである。
 そしてなにより、独自SNSがものすごくスマホ・タブレットでのアクセス環境が悪かったのである。
 一言で言えば、ちょー見にくかった。
 だから自然とAHC本部に足が遠ざかってしまっていたのだ。
 
 独自SNSに行く前は、AHC本部はミクシィの中にあった。
 AHCとしてはあの時が一番賑やかだったんだが、つまりはそれはミクシィに人がいっぱいいたから、もっと言えば、ミクシィでのコミュニティ文化が隆盛を極めていた時代だから、AHCもすごく賑やかだった。
 しかしミクシィはなにをトチ狂ったのか、コミュニティを切り捨てるような改革ばかりして、ミクシィはSNSの代名詞と言えた時代から自ら終止符を打ってしまったのだ。
 そして我々はいよいよミクシィに見切りを付けて独自SNSに移ったのだが、またここでひとつの時代の流れが来たと言えるのだろう。
 つまりは、スマホ文化である。
 
 もはやネットを見るデバイスとしては、パソコンよりスマホの方が多いという統計もある。
 であるなら、我々も時代に付いていかなければならない。
 ミクシィやSNSにこだわって、身内だけで固まって、なだらかに衰退していくっていう選択肢もあるわけだが、少なくともオレはそれを良しとはしなかった。
 オレはいけるところまで時代についていきたいと思っている。
 
 という理由からサイボウズliveに引っ越しした。
 サイボウズliveに決めた一番の理由は、スマホアプリが優秀だったからだ。
 スマホアプリを入れると、メンバーとラインのような会話が全員同時に行えるのである。
 これでアクセス率はどーんと回復するだろう。
 オレもどーんと回復した。
 
 でも当然これで終わりではない。
 また別の時代が来るかもしれないし、そもそもいまの時代だって完全に波乗りピカチューになっているわけではない。
 まだまだAHCは試行錯誤なのである。
 ゲーム作りも、サークル運営も、どうすれば多くの人間が気持ちよくゲームをプレイできる環境になるのか、日々試行錯誤のしているのである。
 
 というわけで、そんな試行錯誤なサークルAHCはいつでも新規会員を募集中です。
 誰でもウェルカーム。
 気軽に参加ボタンをポチってくださいな。
 
posted by AHC at 18:19| Comment(1) | TrackBack(0) | あまおち総統エッセイ

2016年02月15日

「ホラーシナリオの考え方」の話

おっさん顔アイコン_小.jpgまいど。正式名称「日陰堂てんちょ」の日陰です。
「てんちょ」の元ネタが分るのはオッサンです。(ここまで挨拶)

シナリオの考え方は人それぞれだと思います。
キッチリとフローチャートを作ったり、様々な状況に対応出来るように詳細なデータを作っておいたり。
NPCの性格も細かく設定し、怪物のデータも細かく決め、起承転結とスムーズに流れるような物語を作り上げようと。

まぁ大体、そんな上手く行くわきゃないので挫折する初心者GMさんが多いんですけどね(暴言)

作ったデータの大半は無駄になり、事細かく配置しておいたイベントは不発に終わり、裏設定まで決めていたNPCは話し掛けてももらえない。
最悪、存在すら知る事もなく闇の彼方に葬られる。

なので、私がGMをするときは、必要最低限しかデータは用意しません。

重要なポイント「どんな事件か」「何が原因か」「どうすれば解決するか」
ここだけ押さえて、適当にNPCを散らし、後はその場のアドリブで盛り上げるってのが私の基本的なマスタリングです。
なので、シナリオといってもレポート用紙1枚あるかどうか。
得にファンタジー系のシナリオで言えば、慣れ親しんだ旧ソードワールドならシナリオ作るのに30分もあれば一本作れます。
私が異常に早いわけじゃなく、結構昔からやってる人なら、この程度の事は出来ちゃうものです。
まぁこれにはチョットコツはあるんですが。

ファンタジー系のシナリオで肝になるのは「どうすれば解決するか」
と言うか、身も蓋もない事を言えば「何を倒せば解決するのか」です。
プレイヤーのレベルは分っているので、それに応じたバランスの敵を用意します。
その敵の力(特殊能力、地位、性質など)から、おいしく演出出来そうな「原因」を考えます。
その原因から起きそうな「事件」を考えます。
一丁上がり。
後はプレイヤー達の行動に合わせて、NPCやら町やら諸々は、その場ででっち上げます。
そんなんで大丈夫か?と心配する人もいるでしょう。

私はTRPGって、そもそもプレイヤーとGMで物語を作っていくゲームだと思っているので全然平気。
ある意味、いわゆる「吟遊詩人系GM」の真逆だからだと思います。

まぁ人それぞれやり方はあるし、「楽しくゲームをする事」が全てにおいて最優先する事だと思うので、自分に合った方法でシナリオを考えるのが一番いいですね。

で、問題の「ホラーシナリオの考え方」
恐らくですが私の場合、ホラーシナリオを考える時、人一倍時間を掛けて考えていると思います。
勿論、シナリオを考える上で重要なポイント「どんな事件か」「何が原因か」「どうすれば解決するか」がメインなんですが。

まず真っ先に考えるのは「どうなったら怖いか」

この掴みようのない漠然としたテーマを手探りで漁るような作業から入ります。

惨殺死体があれば怖いのか。
未知の怪物が出てくれば怖いのか。
そういう表面的な所ではなく、もっと怖い「何かの瞬間」
とにかく、自分の中で「これは怖い」と思えるようなワンカットを探します。
その「ワンカット」に迎えるように外堀を固めて行く。

話が抽象的ですみません(笑)

正直言えば、グールが出てきてSANチェックし、耐えたら戦って解決するようなシナリオなら、やっぱり30分もあれば一本作れるでしょう。
それは「怖い」ですか?
クトゥルフのSANチェックは、キャラクターの感じるであろう恐怖に追い込まれていく状況を表現した良いシステムですが、
それはプレイヤーに与える恐怖感とは全く別物です。

その「プレイヤーに怖いと思わせる瞬間」は考えて出来る物ではなく、自分の今まで体験してきた怖い映画、小説、漫画、ドラマ等、時には実体験から絞り出していきます。
こればかりは考えて出来る物じゃないかなと。
恐怖感ってのは理屈だけで作り上げられる物でもないと思うんで。
ちなみに、私の本棚やPCの中は、呪われるんじゃないかと思うくらい「資料」でヤバイ状態です。
細かい説明はしませんが。

捻り出した「怖い瞬間」にプレイヤー達を連れて行くために、残りのシナリオ製作「事件」「原因」「解決方法」を考えます。
ここは自分にあったシナリオの作り方で。
フローチャート全然OK。
重要なのは、キャラクターが怖いと思うのではなく、プレイヤーが怖いと思う瞬間であること。
極論を言えば、その恐怖体験さえプレイヤーに味わって貰えれば、事件が解決しなくてもいいんです。
勿論ゲームなので、プレイヤーには基本的に「事件の解決」を目指してもらうのですが。
それはあくまでプレイヤーの行動指針を決める為の物です。
TRPGを楽しむ上での大前提は「楽しく遊ぶ事」であり、「クトゥルフはホラー」を原則とする私にとって「楽しくホラーゲームを遊ぶ」というのは
「クトゥルフのギミックで遊ぶ事」ではなく「クトゥルフホラーで恐怖体験をしてもらう」と言うことです。
かなり難しい作業ですが。

人間では瞬殺されるような、もしくはいっそ殺してくれと叫びたくなるよう状況にする「魅力的な」怪物や神がルールブックには満載です。
彼らの与える「イメージ」を活かし、キャラクターを殺して恐怖感を与えるのではなく、キャラクターの体験する恐怖をプレイヤーに伝えるシナリオを考えましょう。

次回は「ホラーゲームの中でのプレイヤーのロール」で語ります。
さぁ「ロール」ですよ。
否定されようが馬場理論全開で行きます(笑)
posted by AHC at 23:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 日陰の世界

2016年02月12日

第3回「精霊回路ドライヴ(第二版)」 byコップレジェンド(翠丸)

なおぶ顔アイコン_小.jpgどうも、なおぶ@AHCです。先週に引き続きの更新です。来週末は神戸ゲームマーケットですね。AHCと居眠りの街は今回も出展しますので、是非、遊びに来てください。

前々回から非公認ラリーブックという企画で、ゲームマーケット参加サークルのゲーム紹介とともに参加者に特典がつくための冊子を作っています。
今回は、神戸での開催というのもあってか、こじんまりとなりましたが、色々と改善や挑戦をしながら、今後も引き続き継続していくつもりなので是非ご参加やご利用をお願いします。

さて、宣伝はこれくらいにして、第3回「精霊回路ドライヴ(第二版)」のレビューいってみましょう!

まずはヴィジュアル面から。

イラストは、創作系界隈では有名で、非常に重宝されている著作権フリーで利用可能なジュエルセイバーhttp://www.jewel-s.jpのものを加工されて使っています。
元々商用ソシャゲのものなので、クオリティが高く、とても見栄えがします。
DSC_0024.JPG

AHCでもルールブック発売時に最速リプレイを頑張って出しているのですが、駆け出しアイドルRPGチャレンジガールズ☆リプレイでは、ジュエルセイバーさんのイラストを使わせていただいております。
http://ahc.saloon.jp/douzin_shi.html
有名どころのTRPGの同人作品では、犬月パクマン氏の「30分勇者」でもふんだんに使われてましたね。

精霊回路ドライヴでは、パッケージデザイン他、ロゴや装丁はとてもシンプルで美麗にまとめられていてジュエルセイバーのキャラデザインを違和感無く取り込んでいます。
まるでこのゲームのためにデザインしてもらったぐらいに感じました。
ゲームのキャラクターには、火水土風と属性があるのですが、属性とキャラクターにも不自然さは感じません。ゲームにおいてキャラクターは、感情移入して楽しむのにとても大事なので、成功していると思います。

次にゲーム性について。

本ゲームは協力して、まずは前哨戦を乗り切り、その間に自分のキャラクターを強化して、最終ボスを打ち倒すという協力ゲーとしてデザインされています。

ゲームの手順を詳しく書くと以下の通り。
・自分の使うキャラクターを選ぶ。
・全員がコスト分キャラクターを選び終わったら、ゲーム開始。
・敵が出現。出現時にダメージを与えられたり、特殊な効果を持つ敵も存在する。
・プレイヤーが順番に敵を攻撃。

・敵を攻撃する際に手札からカードを出すのだが、場札と同じ属性か数字である事が必要(UNOみたいな感じ)。同じ数字は複数出す事が出来て、その場合該当する属性のキャラクターが複数回攻撃出来る。使用した手札には特殊効果があるものもあり、使用時魔力がもらえたり、レベルアップしたりする。
・敵を倒すと敵のランク分全員魔力をもらえる。倒したプレイヤーは2倍。敵を倒すとすぐに次の敵が出現する。
・手番終了後、魔力は、キャラクターの特殊能力を使用したり、レベルをアップしたりに使用可能。
・敵をしとめられないと、敵から反撃を受ける。敵の攻撃によるダメージ分、山札を捨札にする。山札がプレイヤー全体共用のHPのような扱い。山札はキャラクターの特殊能力やレベルアップの効果で回復出来る。反撃毎に魔力が1点溜まり、一定の魔力が溜まると特殊な攻撃を持つ敵も存在する。
・次のプレイヤーが敵に攻撃する。この際、場札に応じたカードしか使えないので、次のプレイヤーが攻撃出来るような場札の出し方を考える必要がある。
・山札がなくなるとボスとの対決ステージに突入。ボスがランダムに選ばれた上、それまで使われた場札を切り直して山札とする。すなわち、プレイヤー陣営のHPは場札の枚数がHPとなる。
・ボスバトルも戦闘ルールは同じ。ボスを倒せれば勝ちで、ボスを倒す前に山札が尽きてしまったらプレイヤー陣営の負けとなる。


ゲームとして面白い所を以下箇条書きにまとめます。

・最初のキャラクターを選択も悩ましい。コストの低いキャラを多くするか、強いキャラを入れるか。特殊能力でコンボのように使える組み合わせもあるので、パーティを考えるのが楽しい。
・自分の活躍ばかり考えていたら、負けてしまう。次の手順のパーティが求めている色や数字をうまく察知して攻撃する必要がある。
・特殊能力使用とともにレベルアップを上手くして成長させていく必要があり、魔力の使いどころが悩ましい。
・ボス戦、最初ボスが強すぎて絶望的な気分になることもある。仲間と打開策を話し合い、ぎりぎり撃破出来るととっても嬉しい。
・惜敗した場合、悔しくなって、もう一回やろうぜ!となる。


というわけで、本作もゲームの醍醐味・面白さの基本である、選択の悩ましさ、選択の結果訪れるフラストレーションとカタルシスを存分に楽しめます。
他プレイヤーとの戦いではないので、仲間意識を育みながら楽しめるのも、人間関係が壊れにくく、良いのではないでしょうか?(笑)

インディーズゲームデザイナーとして、デザイン面で感心した所もまとめてみました。

・山札を共用のHPとして使用するアイディアがユニークで面白いです。
・初心者や時間のない時ようにショートゲームという工夫がされています。
・ボスの強さのバランスが絶妙。あと1ターン遅ければ敗北だった、あと1ターンあれば!というゲームが高頻度で発生します。

そして慣れてくれば、やや物足りなくなるボスバトルのために、追加セットの夜天術式に収録された強化されたボスやさらに強いボスが用意されています。
色々と痒い所に手が届いていますね!

というわけで、
「精霊回路ドライヴ(第二版)」コップレジェンド
http://cpl.sakura.ne.jp/at/c0202_sekadr.html

お勧め出来るゲームです。機会があれば是非遊んでみて下さいっ!
 

2016年02月10日

専門用語を使わない説明を

あまおち顔アイコン_小.jpg 多分いないと思うけど、オレの言動を全てチェックしているというあまおちマニアの人ならご存じの通り、オレはアナログゲーム業界のことについて、かなり疎い方である。
 アナログゲームでよく遊んでいる人なら知っているであろう有名デザイナーの名前を出されても、オレの頭の中はハテナだらけになる。
 
 そしてそれはそういう業界の事情だけにとどまらず、いわゆる専門用語もサッパリだったりする。
 
 例えば「ドラフトゲーム」と言われても、ちょっとまでオレは全く意味が分からなかった。
 プロ野球新人獲得ゲームか?
 てなもんだった。
 
 例えば「隠匿系ゲーム」と言われても、まぁ隠すんだろう、でも何を隠すんだ?えっちな本か?
 てな、いやんな妄想を膨らませるだけだった。
 
 自分でゲームを作っておいてそれはひどいと思われるかもしれないが、まぁひどい(笑)
 ただしこれ、オレがひどいのはあくまでゲームを作っている身であり、ましてアナログゲームサークルの主催者だからひどいだけなのである。
 決してオレがえっちだからではない。
 
 すなわち、これまでアナログゲームをしてこなかった初心者さんは、専門用語なんて知らなくて当然なのだ。
 
 ゲームを売っていると、「これはどんなゲームなんですか」って質問をよく受ける。
 当然だろう、どんなゲームか知った上で買いたいのは当たり前のことである。
 そしてもし相手がアナログゲーム熟練者であれば、専門用語を使った方が説明が早い。
 「これはドラフトゲームが基本でして、それに隠匿系の要素を盛り込んで、その上に……」と説明することができる。
 これで熟練者はだいたい予想が付くし、自分の好みのゲームかどうかが瞬時に分かるだろう。
 それはとてもメリットのあることだ。
 
 でも仮にそんなことをオレに言ったら、のび太君がごとく素早さで鼻提灯を作ってしまうこと請け合いである。
 そして初心者も同様だろう。
 熟練者には便利な専門用語も、初心者にとってはエルフが紡ぐ呪文詠唱よりも難関な言葉の羅列にしかならないのだ。
 オレはいつの間にかスリープの魔法を受けていたのだ。
 
 専門用語を使うな、とは言わない。
 時にそれは最もそれを表す言葉になるからだ。
 ただし、もしそのゲームが初心者にもプレイしてもらいたいと思うのであれば、そしてこの業界の裾野を広げたいと思うのであれば、ぜひとも専門用語を使わずにゲームの説明をして欲しい。
 そしてめんどくさがらずに頑張って欲しい。
 もし初心者をこの世界に引きずり込んだあかつきには、その初心者もいつの間にか専門用語呪文の使い手になるのだから
 その日を楽しみに、蟻地獄のごとく、門戸は広げておいた方が良いに越したことはないだろう。
 
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2016年02月08日

ホラーのシナリオは楽しいですよ?と言う話

おっさん顔アイコン_小.jpgまいど。ショゴスおじさんコト日陰です。
だから、アレ作ったの俺じゃないってーの(ここまで挨拶)

さて。
TRPGで「怖いシナリオ」って、どんなシナリオだと思います?
人がドンドン死ぬような話でしょうか。
PCの命が脅かされるような?

クトゥルフのKPをメインにやっていこうと決めた時から、私の大前提は「クトゥルフはホラー」でした。
クトゥルフを普通のTRPG感覚で遊ぶと「SANチェックの付いた怪物退治」になちゃうんですよね。
そういうのはもう散々やった(逆にソードワールドでマインドチェックをして失敗すると恐慌状態になるとか)ので、ホラーとしてのTRPGを考えながらやろうと。
そう考えてKPをやりだすと、試行錯誤の日々。
他ベテランプレイヤーを交え「どう遊ぶか」を検討しあったり。
そもそも自分のキャラクターが惨殺されようがミンチにされようが「あーあ」と思うくらいで、「怖い」って言うのとはちょっと違う。
でもホラー映画や他のメディアでは「怖い物語」が出来ている。
その差は何だろう?と。

勿論、今なお試行錯誤の日々なんですが、それでも比較的上手くいったかな?と思うセッションも何度かありました。

今回のネタは、その一つ「True colors of 3/4oz
訳すと「21グラムの真実」
21グラムってのにピンと来る人もいるでしょう。
ネタは「魂の重さ21g」
私の場合、結構オリジナルのクトゥルフっぽい怪物を扱うコトも多いんですが、ここで出てくる問題の怪物(?)は、正真正銘、クトゥルフの公式サプリメント「マレウス・モンストロルム」に出てくる怪物です。セフセフ。

ある日、探偵の元に「集団ストーカーの被害にあっている。最近は思考盗聴もされていて、常に監視されている」と訴える、普通なら取り付く島も無く「良いお医者さんを紹介します。お大事に」と門前払いを食らいそうな(実際、プレイヤーはそうしようとしました)依頼者がやって来るところから始まります。
「自殺を録画した動画」「連続殺人犯との面会」等、依頼を受け調査していくうちに、依頼者のみならず人類全てを監視する存在を知り、最後に……という内容。
このシナリオは、いわゆる「殺意が強いシナリオ」と言うわけでは有りません。
むしろ、まぁまずPCが死ぬようなコトは無いでしょう。
それでもプレイヤーに「鳥肌が立った」と言わせることには成功しました。

何故「怖い」か。
極端な持論なんですが「分らないコトが怖い」と思っています。

初キーパーが怖いのは、上手く回せるか、立ち回れるかが分らないから。
ヤクザが怖いのは、怒らせたら自分がどうなるか分らないから。
死が怖いのは、死がどういう物が、自分が消えると言うことが、どういうコトなのか分らないから。

勿論、人それぞれ「怖い」をどう表現するか違うでしょうから、これはあくまで私のやり方、考え方です。

何気ない日々の動作の中に不自然さを感じ「何故」と考えた時「分らない」と、そこに恐怖感が生まれます。
後は、それをどう増幅していくか。
毎日別の知らない人からチラ見され続けたらどう思いますか?
「True colors of 3/4oz」は、「そこ」を狙ってシナリオを考えました。

「ホラーの怪物退治」に飽きたら、是非「ホラーのシナリオ」に挑戦してみてください。
プレイヤーに「面白かった」ではなく「怖かった」と言わせたら、病み付きにになりますよw

次回は「ホラーシナリオの考え方」を語ります。
posted by AHC at 22:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日陰の世界

2016年02月05日

第2回 「Targeting Card Game HITMAN」byAHC(デザイナーMIKANSUI)

なおぶ顔アイコン_小.jpgなおぶです。お久しぶりです。
原稿は昨年9月に書き上げていたのですが、更新がだいぶ遅くなってしまいました。
言い訳です。申し訳ありません。今後はもうちょっと頑張ります。

さて、そうこうしている間に私がデザインした「犯人はこの中にいる!」の拡張セット「真犯人はこの中にいる!」も2015秋のゲムマで販売し、現在イエサブや遊歩堂で販売中です。カードを加えて少し入れ換えるだけで推理要素を加えた違ったゲーム性になります。
2016神戸のゲムマでも試遊スペースありで、販売しますので、まだお試しになっていない方は是非お試し下さい。
shinhanninweb2.jpg

◆    ◆    ◆

では、今回のレビューですが、AHCの処女作カードゲームである「ヒットマン」となります。
2回目にして自サークルのレビューをして何なんだと思われるかもしれませんが、すみません。しばらくは、サークル外、サークルと交互に連載していこうという方針にしました。えぇ、宣伝も兼ねてますが何か問題でも(笑)?
ura.jpg
但し、ご安心ください。このレビューは、妥協して書くつもりはありませんので、自サークルであっても面白くないゲームは取り上げません。そう、HITMANは間違いなく面白いゲームです。

本ゲームは、各プレイヤーに配られたカードや、場に置かれているカードを予想しながらアクションし、得点を稼ぐゲームです。

各カードにはそれぞれ違ったキャラクターが記載してあります。
基本的には2陣営あり、HITMANTARGETに分かれます。HITMANは、TARGETを見つけ、殺したら得点になります。TARGETは、殺されないと得点になります。
各HITMAN、TARGETにはキャラ毎の特性があり、その特性を活かす事が勝敗のポイントです。
card_04.jpgcard_02.jpg
遊び方は、下記URLに載っているので、そちらを参照下さい。
http://ahc.saloon.jp/hitman.html

ゲームの面白さは、自分の知りうる情報から、最も得点の取れる可能性が高いと思われる作戦を考え、悩みながら自分のキャラを選ぶところ。そしてその作戦が、目論見の通りに進むかどうか、他のプレイヤーの選択に掛かっているため、展開にドキドキするところ。そして、自分の意図の通りに展開し、高得点を得た時には、かなり気持ちいいところです。

デザイン面で優れていると思える所は、
何といっても、たった10枚と非常に少ないカードであるにも関わらず、面白くて深い戦術的選択が出来るゲームルールにあります。
キャラクター番号がそのまま行動順となり、同じ順番で正体が明らかになってくるにも関わらず、プレイヤーの思惑や選択したカードの違いで、各ゲームとも全く異なる展開が発生しうるのは、とても良く出来ていると思います。

また、ゲーム性に変化をもたらす、追加カードと入れ替える事で、基本プレイとは別の展開が発生する上、1ゲームが短いので、飽きずに繰り返し遊ぶことが出来ます。


まだ、試していない方は、たった10枚のカードで紡がれる殺し屋達の物語を楽しんで下さい。
TRPGのセッションでの遅刻者待ちの時間つぶしに手軽に楽しめるゲームです!

2016年02月03日

アナログゲームの説明書ってハードル高いよね

あまおち顔アイコン_小.jpg 今後アナログゲームが拡がり、一般的な家庭でも普通に遊ばれるようになるためには、ひとつ解決しなければならない関門があると思っている。
 
 それは「ルールが難しい」という点だ。
 
 そんなのゲームにもよるじゃないかと言われそうだが、しかしその感覚というのは、アナタがアナログゲーマーだから言える感覚なのである。
 ハッキリ言って「プレイする前に10分以上説明書を読み込まなければならない」っていうのは、今の時代ハードルが高すぎる。
 もし普段からアナログゲームに親しんでいる紳士淑女ならまだいい。
 それは慣れっ子であり、むしろこの時間こそがたまらないというドMもいることだろう。
 
 しかし少なくとも、家族で親子がプレイする場合、確実に子供が飽きる。
 
 「よーしパパ、特盛りボードゲーム買っちゃうぞー」
 「やったー。早く帰って遊ぼー」
 (帰宅後)
 「………」
 「パパー、まだゲームできないのー?」
 「……戦争を起こすためには鉄トークン3つと…トークンってなんだ…」
 「パパー」
 「○○カードの効果については○ページのルールを適用し…ページ数戻って読み直しか…」
 「……zzz」

 
 こうなるのが目に見える。
 最近のコンピューターゲームは説明書を読まなくても、プレイしながら操作方法を学べるチュートリアル方式をよく取り入れている。
 コンピューターゲームならではと言えるが、ある程度こういうところも考えながらアナログゲームは進化していかなければならないのではないだろうか。
 少なくとも、アナログゲームはコンピューターゲームと違うから、みたいなあきらめの態度をとってしまったら、もうアナログゲームはそこで終わってしまうことだろう。
 まして本当にアナログゲームを広めるのであれば、「本格的なアナログゲーム自体が初めての家族」でもすぐにプレイできるようなゲームでなければならなはずだ。
 ハードル高いが、今後必ず乗り越えなければならない課題だと思う。
 
posted by AHC at 22:52| Comment(1) | TrackBack(0) | あまおち総統エッセイ

2016年02月01日

今後TRPGとホラーについて語りますよ?と言う話

おっさん顔アイコン_小.jpg まいど。悪いおっさんコト日陰です。
 誰が悪いおっさんだ(ここまで挨拶)

 さて、今後このブログもAHCの知名度アップの為にもマメに更新していこうと言う、我らがボスあまおち総統の糞面倒くさい指令により、とりあえず週一でワタクシ日陰が月曜更新担当着任としてみました。
 その上で、私に書けるコトってナンジャロ?と考えてみると、紹介文を見ての通り、まぁまずクトゥルフだよね。
 そりゃまぁ「日陰堂」っていう個人サークルでクトゥルフ関連をやってたりするので(ええ宣伝ですが何か)ネタとしちゃ旬でもあるから良いんだろうけど。
 ぶっちゃけた話、流行過ぎちゃって今更感も半端ないでしょ?
 クトゥルフは確かに好きで「箱の頃」からの付き合いなんだけど、そもそもそんなにホラーがやりたいとなると選択肢も無かったってのが実情でして。
 それにクトゥルフはシェアワールドってのもあって多様性が認められるから、色々あるわけですよ。
 当然、全部が全部好きってわけじゃない。
 私が好んで遊ぶ傾向は、差別主義の顎のオッサンが当初提唱した、人類の知恵では想像も付かない世界に足を踏み入れてしまった脆弱な人間達が足掻く物語であり、ナントカの属性を持った全長ウン十mの強大な怪獣が具体的なデータを晒す円谷か東映の産物じゃないし。
 ましてアホ毛をプラプラさせた需要と供給の商品でもないです。
 にゃーにが「ニャ(ピ−−−)」だ、●●臭い。
 で、そういう「個人的な好みの差異(という逃げ方)」は色々あるので、全ての人が納得出来るような「無難な説明」は、もうやってもなーみたいな。
 TRPGは皆で楽しく遊ぶ物なので、当然ホスト側が提供する「戦って勝ってハッピーエンドを迎える為に皆で頑張るゲーム」を否定する気は無く、どっちかって言えば私みたいなのが変なんでしょうけど。
 やっぱりホラーのゲームはホラーとして楽しみたいとも思います。
 怪物倒して生き残りでキスしてハッピーエンドもいいですけどね。
 ホラー映画はソレばかりでは無いでしょう。
 そんなわけで、一応「クトゥルフ神話TRPG」をネタにしながら、TRPGとホラーの関係を「個人的な好みと見解で」語っていこうかなと思ってます。

 来週は僭越ながら、私のリプレイ作品「True colors of 3/4oz」をネタに語ります。
 身内でもダウンロード販売先のコメントでも「怖い」と言う評価を頂いた作品です。
posted by AHC at 23:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 日陰の世界